2010年 03月 30日
私にできること
3月も終わりだというのに、とっても寒い1日でした。
夕方には雪まで降り、かぼちゃんは頭を白く染めながら、お散歩をしました。
さて、春休みの今日、私は人生で初めてのボランティアに参加をしました。
場所は、ここです。
ちょっと緊張しながら、門をくぐりました。
まずは、人間の身勝手で殺処分されてしまった動物達の冥福を祈り、
慰霊塔に手を合わせました。
今日一緒に参加したメンバーは、かぼちゃんの預かり母さんと、
3月はちょうどお仕事の合間ということで、何度も参加をしていらっしゃる男性Kさん、
そして私と、突然「俺も行く!」と言い出した2号です。
まず更衣室で、
レインコート、ゴム手袋、腕カバー、マスク、シャワーキャップを身につけ、
センターの長靴に履き換えて、ここに入りました。
写真では何度も見た場所です・・・・ドキドキ。
今日、私達がやるのは、検疫室と呼ばれる部屋のお掃除です。
職員の方は勿論ですし、
最近は頻繁にボランティアが掃除に入っているそうですので、
思っていたよりもずっと綺麗になっていました。
写真は掃除後に撮りましたので、ピカピカの状態です。
チョコラブちゃんに、早速ウンチをされてしまいましたが・・・。
まずは、子犬達が入っているステンレスゲージを綺麗にしました。
子犬を別のゲージに移し、排泄物にまみれた新聞紙と毛布、食器を片付け、
水を流しながら洗浄し、消毒をします。
そして新しい新聞紙、毛布をセットしていき、犬達を元の場所に戻していきます。
掃除の間、一時的に子犬を移したゲージ等も、同じ要領で綺麗にします。
最後は床や掃除用具も全て消毒します。
(↑この写真は以前のボランティアさんのものをお借りしました。)
人数が多かったことと、作業に慣れたお二人の手際の良さ、
そして何より、収容されていた犬が少なかったお陰で、
それ程大変だと感じたことはありませんでした。
でも、暖冷房のないこの場所。
真夏の掃除は、どんなにか、大変でしょうか。
いえいえ、大変なのは、このゲージで過ごすこの子犬達。
凍える寒さに耐え、うだるような暑さに耐え、病気に怯え、
この狭いゲージの中で過ごさなくてはなりません。
無邪気に遊びたい盛りなのに・・・。
この検疫室の子犬達は、2週間を無事に乗りきれれば、
子犬舎に移されて、譲渡会で新しい家族を探して貰えます。
どうか、みんな元気に乗り切って!!
でも、病気にかかって死んでしまう子もいます。
横たわっている白い子は、もう明日は駄目かもしれません。
子犬のほとんどは、持ち込みだそうです。
「番犬が知らないうちに妊娠・出産をした」
田舎の方では、よく聞く話です。
去勢、避妊手術をしてあげてさえいれば、こんな風に捨てられる命は生まれないのに。
掃除の後は、身につけたレインコート等は全て焼却処分にするそうです。
次に、センターの中を見学させて頂きました。
ここも検疫室です。
ここにいるということは、殺処分を逃れることができたんですね。
2週間、頑張れ!!
新しい家族がきっと見つかるよ。
この犬は、放浪していた所を、通報に寄って捕獲されたそうです。
でも通報した方が、このままだと処分されるということを知って、
引き取りを申し出てくれ、ちょうど迎えに来てくれたところでした!
良かったね、幸せになって!!
かぼちゃんはこの扉の中で、
捨てられた柴の仲間の2匹と一緒に、2週間を過ごしたそうです。
廊下を挟んだ向こうの部屋からは、悲しいなき声が響いています。
子犬はもらい手が多くいますので、検疫にかけられて譲渡会に出されますが、
この犬達は、このままだと殺処分にされてしまいます。
迷子になった飼い犬を探しにやって来た方が、2名いました。
どちらの方も、愛犬と再会することができました。
鑑札をつけ、連絡先を分かりやすい所につけてあげていれば、
こんな恐ろしい所に収容されなくて済んだのに。
絶望した様子でうずくまり、見動きもせずにいた犬が、
迎えにきた飼い主の声を聞いた途端に、すっくと立って、瞳が輝き出したんですよ。
良かった・・・良かったね、お家に帰れるんだよ。
迷子で捕獲される時は、首に縄を付けられたりして、うんと恐ろしい目に遭いますので、
犬も暴れたり、噛みつこうとしたり、必死で抵抗します。
そんな状態ですから、いくら首輪に連絡先が書いてあったとしても、
余程目立たない限り、見落としてしまうこともありえます。
迷子札、しっかり付けましょうね!
病気になったから、年を取ったから、近所から苦情が出たから、引越しするから・・・。
そんな理由で愛護センターに愛犬を持ち込む人は、後を絶たないそうです。
飼い主から持ち込まれた成犬は、基本的に、翌日には処分されてしまうそうです。
ここは、最終部屋。
明日の朝8時に、ガス室に送られるそうです。
ごめんね。
何もしてあげられない。
ごめんね。
ごめんなさい。
この奥が、殺処分の部屋です。
特別に見せて頂きました(撮影は禁止です)。
最終部屋の扉が開くと、犬達は細い廊下を進んで行きます。
その先には、コンテナのような真っ暗な箱。
ガス室です。
二酸化炭素による窒息死。
狭い箱の中に押し込められ、ひしめき合い、もがき苦しみながら、死を待ちます。
犬達の遺体は、コンテナからザザザーッと、別の大きな入れ物に落とされ、
次にそのまま自動的に焼却炉の中へ移されます。
人間を火葬するのと同じくらいの温度で焼くので、子犬などは骨さえ残らないそうです。
骨は産業廃棄物として、業者に引き取ってもらうんだそうです。
ボタン一つで、人間の手を汚すことなく、灰になる命たち。
この部屋を見て、アウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所のことを思い出しました。
絶望と、闇。 ただ、それだけの部屋。
ちばわんのボランティアの方々が、殺処分を待つ犬を引き出しに来ていました。
殺処分を減らす取り組みは、徐々に広がってきています。
ここでも、5年程前は毎日のように殺処分をしなくては間に合わなかったのが、
今では週に何回かは、処分しない日ができたそうです。
しかし、千葉県と茨城県の殺処分の数は・・・・・・あまりにも多いそうです。
これは、マイクロチップを読みとる機械です。
たとえ迷子札が外れても、マイクロチップが入っていれば、
すぐに飼い主に連絡が行き、この恐ろしい部屋に入れられることはありません。
かぼちゃんは、保護された時に、ちばわんに入れて貰いました。
職員の方々は、学校や保育園等に出向き、
動物と触れ合う機会を作ると共に、命の大切さを教える取り組みをされているそうです。
こうした地道な努力が、一人一人の意識を変えていくんですね。
かぼちゃんが収容されていた場所をこの目で見て、
家に帰ってかぼちゃんに、心からこう言いました。
「かぼちゃん、ようこそ、我が家へ! 一緒に幸せになろうね!」
犬の譲渡会やボランティアについて知りたい方は、
愛護センターのホームページをご覧ください。
個々に連絡されてしまうと、センターの通常業務に支障が出てしまい、
ひいては譲渡作業にも影響を及ぼす可能性がありますので、
絶対に避けて下さいますようお願いします。
長くなってごめんなさい。
暗い話でごめんなさい。
最後まで読んでくれてありがとう。
ついでにポッチンの応援も、どうぞ宜しく!
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by kabosu112
| 2010-03-30 04:54
| かぼすのこと